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即時分析, 航空機業界の動向予測

即時分析:世界で最も長い航空路線は?

September 20, 2022

長距離路線がパンデミック前の成長水準に戻れる可能性について考察します

Cirium Aviation Analytics - on the fly

世界で最も長い航空路線は?

ニューヨークとシンガポールの間を飛行機で移動するのであれば、本を持っていくとよいでしょう。とても長い本を。

米JFK空港とシンガポールのチャンギ空港を結ぶシンガポール航空のフライトの運航距離は9,487マイルあり、現在のところ世界最長の路線となっています。機材は超長距離路線用のA350-900を使用しており、所要時間は約19時間です。

このように長い距離を飛行機で移動することは、最近ではそれほど珍しいことではありません。世界中のすべての定期便を対象としたCiriumの「Diio」のデータベースによると、運航距離8,000マイルを超える路線は、2019年までに30路線に達しました。この30路線のうち、シンガポール航空が運航していたのは4路線です。具体的にはニューアーク、ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトル行きの4路線でした(2019年の時点では、ニューヨークJFK路線はまだ就航していませんでした)。パース―ロンドン線、ドバイ―オークランド線、ドーハ―オークランド線など、オーストラリアとニュージーランドの発着路線がランクインしているのが目立っています。北米の航空会社が運航する直行便の中では、ユナイテッド航空のヒューストン―シドニー線が最長でした。一般的に、超長距離フライトは香港、ASEAN諸国、オーストラリア、ニュージーランドを含む地域と最も関連性が高くなっています。

2015年には、航空会社が運航する8,000マイル超の路線は、わずか17路線でした。その5年前は、10路線しかありませんでした。さらにその5年前(2005年)は6路線しかなく、いずれもシンガポール、バンコク、香港のいずれかの国・地域の発着路線でした。

超長距離フライトの増加には、さまざまな要因があります。一つは航空機メーカーの技術です。エアバスボーイングは今、経済性の面で魅力のある長距離用機材を継続的に発表しています。こうした機材には、ボーイングB787ドリームライナー(2014年就航)、エアバスA350(2015年就航)などがあります。超長距離便が増加するその他の理由としては、経済成長、市場の規制緩和、グローバル化の進展、新しい大陸間路線をサポートできるハブ空港と機材フリートを有する中東の航空会社の台頭などが挙げられます。

旅行需要がパンデミックから回復してきた今、状況はどうなっているしょうか。今年7~9月期において、航空会社が運航する8,000マイル以上の路線は22路線で、2019年同期の30路線からは減少しています。例えば、ドーハ―オークランド線は運航が停止されています。ドバイ―オークランド線も同様に停止されました。ヒューストン―シドニー線も今はなくなり、ユナイテッドのサンフランシスコ―シンガポール間の直行便が現在、最も長い北米路線となっています。今年新たに就航した8,000マイル超の直行便は、前述のシンガポール航空のJFK便に、ドーハ―サンフランシスコ線(カタール航空)、パース―ローマ線(カンタス航空)、オークランド―JFK線(ニュージーランド航空が9月に運航開始)を加えた計4路線です。

では、超長距離路線の便数は、パンデミック前の成長軌道に戻るのでしょうか?超長距離用のA350-1000を使用するカンタス航空の「プロジェクト・サンライズ」のような各社の取り組みを考慮すれば、その答えは「イエス」のようです。一方、ボーイングも、B787-10型機の航続距離の延長に意欲的なようです。もちろん、こうした動きは今後の燃料価格にも大きく左右されます。燃料が安くなればなるほど、超長距離フライトの魅力は増していくでしょう。

ソース:Diio by Cirium、7月25日2022年のデータ

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