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即時分析, 航空機業界の動向予測

即時分析:2023年第2四半期、世界の空港の稼働状況はどうなるのか?

March 6, 2023

今、世界で最も成長しているのはどの空港でしょうか?そして、2019年の水準を依然として大きく下回っているのはどの空港でしょうか?

Cirium Aviation Analytics - on the fly

2023年第2四半期、世界の空港の稼働状況はどうなるのか?

Diio by Ciriumのデータを用いて作成した以下の分析では、2023年第2四半期に世界で最も利用が多くなる100空港(予定座席数ベース)について考察しています。2019年以降、利用数の点で最も成長した15空港と、最も縮小した15空港を特定しました。

カンクンは過去の数四半期から引き続き、航空業界の成長市場におけるまさにスター的な存在となっています。ビーチ市場に対する需要は旺盛で、航空会社もそれに応えて座席数を大きく増やしています。しかし、市場の大きな変化を促すのは、必ずしも需要だけとは限りません。サンパウロのコンゴーニャス空港は、規制当局がスロット枠を拡大させたことにより、混雑の度合いが増しています。それとは逆に、モスクワは地政学的な理由により、極めて利用が少なくなっています。

やや意外で興味深いのは、成長面での上位空港リストにニューアークが登場していることです。スピリット航空は、以前にサウスウエスト航空が持っていたニューアークのスロットを使用して、同空港発着路線を拡大させています。アメリカン航空とジェットブルー航空も、それぞれのアライアンス(航空連合)の一環として、ニューアーク発着の座席数を増やしつつあります。トルコ航空も、この市場へ新規に参入しています。そして、ニューアークに関して最も重要なポイントは、ユナイテッド航空が新たに路線を開設し、より大きな機材を導入したことです。

一方、東アジアの多くの空港は、コロナ禍前の稼働水準をまだ大きく下回っています。各国の渡航制限が解かれ、需要が回復している今、この状況も間もなく変わり始めるはずです。留意しておきたいのは、北京と成都では新しい空港が開港しており、それが従来の空港があまり利用されない理由にもなっているということです。また、ミュンヘンでは、イージージェットユーロウイングスなどの航空会社が提供していた低価格帯の座席キャパシティが大きく失われています。デルタ航空のアジア路線の主要ゲートウェイの一つであるデトロイトも、アジア行きの座席キャパシティを大量に失っています。

最後になりますが、スケジュールデータは、航空会社のスケジュール調整により多少変更されることにご注意ください。


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